だから読書

「孤独か、それに等しいもの」大崎善生
タイトルがずっと気になっていて、やっと手にした感じ。
パイロットフィッシュ」を書いた人なんですね、この人。というかパイロットフィッシュ読んでないけど。でも是非それも読みたいと思わせた「孤独か、それに等しいもの」。


人の死だとか、生活に対する諦めだとかを書いていて、でも心を浮上させるお話たち(全五篇)でした。
特によかったのは最初の「八月の傾斜」。
小学生のころ私のことを好きだといってくれた人のことを思い出しました。
私がその人を好きだったことも。
それから今の好きな人のことも。
むかしむかし好きだった人は完全だ。
完璧な状態で完結されてしまっている。
今好きな人は、そうではなくて、これでいいのかと迷ったり。
でも先がある。
それはとても明るい。