どんがらがっしゃん

がちゃがちゃ


家に帰ってくると、すごいことになっていた。
食器がこなごなに砕けて一面に散らばっていた。


強盗、は入ってない。
私のマンションは、キッチン周りがひどく狭いので、玄関を入ってすぐの洗濯機の上、キッチンの横、に突っ張り棚をして、その上に洗った食器を入れる水切りラック(?)を置いていたのだ。
どうやらその突っ張り棚が傾いて、ラックの中の食器が滑り落ちてきたらしかった。


きっと食器はすごい音を立てて滑り落ちてきただろう。
靴の中からマグカップの取っ手が見つかったし、浴室はグラスの緑色できらきらしていた。


お気に入りのプーさんの絵皿も、実家からくすねてきた小皿も、Franc francでいくつもまとめて買って、どんどん割れていって、ひとつだけ残っていた最後のグラスも、見事に割れてしまった。

なんだかあまりに見事に割れていたので、悲しいというより可笑しい気持ちになったくらい。


でも、もし大切なペアのカレー皿(パスタにも丁度いい)が割れていたら泣いていたかもしれない。
カレー皿は、うまくラックの中に残って無事だった。


私はその後、ガラスのかけらをひとつひとつ拾って、掃除機をかけて、ついでにころころローラー(?)もかけて、ご飯を炊いて、今日届いた、父から送られてきた明太子でそのご飯をいただきました。


終わってしまえば、普通の一日だった。
手がいつの間にか傷だらけになってしまってお風呂でしみたけれど。